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いま、ここに。
日々の出来事や季節の風景、絵に関する考えなど、さまざまなことを取り上げる講師コラムです。
子ども向けの画材とは

就学前に手にしていたのは、クレヨンや色鉛筆でした。
しかし、当時の私にとってそれらは「思うように描けない画材」だったのです。
頭の中にはいつも描きたいイメージがありましたが、紙の上ではその通りに表現できず、うまくいかない感覚だけが残りました。
その結果、絵そのものではなく “その画材を使って描くこと” への興味が薄れていったのを覚えています。
小学校に入ると、水彩絵の具を使うようになります。
しかし使い方を詳しく教わる機会は少なく、なんとなく塗って乾かして…という繰り返し。
「絵がうまくなる感覚」よりも「指定された時間に描く」というものに近かったように思います。
転機が訪れたのは、ポスター制作に取り組んだときでした。
初めてポスターカラーに触れたとき、私は「これだ」と感じました。
不透明でしっかり色が乗り、重ねても混ぜても思い通りに扱える。
はじめて画材が自分に寄り添ってくれたような感覚を覚えています。
◆ 子どもには「扱いやすい画材」を
大人になった今、当時の体験を踏まえて児童への指導を続けていると、ひとつ実感することがあります。
子どもの表現を育てるには、その年齢に合った画材を選ぶことがとても大切だということ。
そして経験上、特に扱いやすく、子どもが “描けた” “表現できた” と実感しやすい画材は次の二つです。
◆ ① マット水彩(学童用不透明水彩)

学校でおなじみの不透明水彩。実は、とても優秀な画材です。
下の色を隠して塗り直せる
線がはっきりする
失敗してもリカバリーがしやすい
発色が良く、子どもが達成感を得やすい
絵の具の特性が「子どもの表現したい気持ち」を後押ししてくれます。
透明水彩と比べるとコントロールしやすく、意図した色を作りやすいのも魅力です。
◆ ② クレパス

クレヨンと似ていますが、まったく別物と言ってよいほど扱いやすい画材です。
柔らかく、紙の上に伸びる
指やティッシュでこすってグラデーションを作れる
しっかり濃く描ける
色を重ねて深みを出せる
とにかく「自由度が高い」。
子どもが感覚的に使いやすく、表現の幅が広がります。
◆ 逆にクレヨンは?
クレヨンは決して悪い画材ではありません。
むしろ大人が使うと、とても味のある表現が生まれる魅力的な画材です。
ただし――
硬くて伸びが悪いため、子どもにとっては思ったより扱いづらい
イメージどおりに描けず挫折する原因になることもある
という点は、私自身の経験からも無視できません。
子どもにとって「扱いやすい」かどうかは、画力よりも表現意欲に直結します。
自由に思い通りの線や色が出せることが、創作の楽しさにつながるのです。
◆ 子どもの表現を伸ばすために
絵画教室ロクでは、子どもたちが「描けた」「表現できた」と実感できるよう、年齢や個性に合わせて画材を選んでいます。
まずは扱いやすい画材で
小さな成功体験を積み重ね
そこから徐々に表現の幅を広げていく
この順番を大切にしています。
画材が変わるだけで、子どもたちの絵は驚くほど変わります。
そして何より、「描くって楽しい!」という気持ちが育っていきます。
◆ おわりに
私の幼少期のように、画材の相性が原因で絵から離れてしまう子を少しでも減らしたい。
そのために、今日も一人ひとりに合った画材選びを続けています。
あなたのお子さんにも、ぴったりの画材があります。
その出会いを、絵画教室ロクで一緒につくっていけたら嬉しいです。
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今週の絵画教室
冬の訪れを感じる名張では、静けさの中にも創作の温かさが満ちる一週間となりました。
教室では通常クラスに加え、小学生・中学生の体験レッスンもあり、新しい出会いと学びが生まれました。
それぞれが画材やモチーフと向き合い、集中と発見に満ちた時間が流れました。
活動描写(クラス別紹介)
● 朝・午前のクラス
透明水彩の基本技法「ウェットオン・ドライ」「ウェットイン・ウェット」「ドライブラシ」に挑戦した受講生は、色の重なりが生み出す深みを楽しみながら制作を進めました。
鉛筆デッサンでは、ペットボトルや果物など複数の質感に向き合い、光の反射や透明感の描写に磨きをかけています。
似顔絵に取り組む受講生は細部まで丁寧に描き込み、集中力の高さが作品に表れていました。
● 小学生体験レッスン
「雪山」のウェットオンウェット体験では、初めての刷毛に戸惑いながらも、すぐに慣れて美しい滲みを表現。
続く「天地創造」のテーマでは、自由で伸びやかな発想で生き物を楽しそうに描き進めてくれました。
習い事の都合から、4月より正式に受講開始が決定。春にまた会えるのがとても楽しみです。
● 昼のクラス(大人)
透明水彩で風景や木々を描く受講生は、葉の重なりや空の表情を丁寧に観察しながら制作を進行。
法隆寺や静物デッサンなど、難易度の高いモチーフにも一歩ずつ取り組み、完成作品が増えました。
ペン画に挑戦する受講生は、線の使い分けで奥行きを表現し、作品に深みが増しています。
● 子どもクラス(小学生)
マット水彩でのテントウムシ、透明水彩のスズメ、アクリルガッシュの森の風景など、それぞれの表現が豊かに広がった一週間。
ブロック法での本格的な下描きにも挑戦し、観察力と描写力がしっかり育っています。
創作画ではペンの線を使い分け、自由な世界観がのびのびと深まっていました。
● 夕方〜夜クラス(中学生・高校生・社会人)
【中学生体験】
雪山のウェットオンウェットでは山肌や空のグラデーションが美しく、落ち着いた仕上がりに。
鉛筆デッサンでは形・陰影ともに安定した理解を見せ、そのまま本受講が決定。来週からの制作が楽しみです。
【通常クラス】
高校生は作家作品の模写をアクリルガッシュで進行し、原作を離れて自分の感覚で質感を追求する挑戦を。
社会人の方々は金属や果物のデッサン・アクリル画に取り組み、丁寧な観察と描写で作品が仕上がりました。
今週のハイライト
- 小学生・中学生の体験レッスンがあり、新しい仲間が来春・来週から加わることに
- 透明水彩で基本技法の理解が深まり、重ねる色の美しさを実感
- 鉛筆デッサンで金属・果物・布など多様な質感を描き分けて完成
- 子どもクラスでは観察力がぐんと伸び、表現の幅がさらに広がる
- 大人クラスでは風景・建物・静物など幅広いモチーフに挑戦し、着実に上達
講師より
今週は体験レッスンも含め、年齢や経験の違いを越えて、創作に向き合う姿がとても印象的でした。
ひとつひとつの気づきや技術の積み重ねが、作品に確かな変化をもたらしています。
冬の静けさの中で、より深く作品に向き合える良い季節です。来週も新しい学びと成長の時間を楽しみにしています。
いつも本当にありがとうございます。
今週の受講生の作品
講師のひとこと
今週は、透明水彩・鉛筆デッサン・アクリル・マット水彩と、幅広い画材での完成作品が生まれました。それぞれの作品から、取り組んできた時間の積み重ねや“らしさ”がしっかりと伝わり、とても嬉しい仕上がりの一週間でした。
● 大人の作品より
「法隆寺」透明水彩
丁寧に重ねた色の透明感が心地よく、建築物の重厚さと空気のやわらかさが美しく調和した一枚でした。リフトアウトでつくる空の明るさも自然で、作品全体を柔らかく包んでいます。次は、前景にもう少し明暗を加えると、より奥行きが深まります。
「鉛筆デッサン(洋ナシ、グラス、マスカット)」
3つの異なる質感をしっかりと描き分けられており、特にグラスの透明感と影の落ち方が非常に美しい作品でした。洋ナシの柔らかな表面の表現も丁寧で、観察力が生きています。構図の安定感も素晴らしい一枚です。
「鉛筆デッサン(紙風船、吹き戻し)」
紙風船の軽さと、吹き戻しに落ちる繊細な光がよく描けており、明暗の調整が作品全体を引き締めていました。練り消しで拾った光がとても効果的で、完成度の高い仕上がりになりました。描写のリズムが心地よい作品です。
「鉛筆デッサン(石膏/円柱・立方体)」
基礎となる石膏デッサンですが、形の正確さと縁辺処理がしっかりできており、陰影のグラデーションもとても滑らかでした。物体同士の空間の“間”もきれいで、次のステップにつながる素晴らしい一枚です。
「静物画(柿、マスカット、ステンレスジョッキ)」アクリル
アクリルならではの重なりと質感が見事で、特にステンレスジョッキの反射は見応えがあります。柿の温かみのある色、マスカットの瑞々しさも丁寧に表現され、画面全体がとても豊かに仕上がりました。
● 小学生の作品より
「てんとうむし」マット水彩
花びらの重なりをよく観察して色を重ねており、やさしい陰影のつけ方が全体の深みに繋がっています。てんとうむしも可愛らしく、画面にしっかり命が通った仕上がりでした。筆の運び方が丁寧で、とても良い成長を感じました。
「雨の日のアジサイ」マット水彩
何度も色を重ねて作った瞳の輝き、髪の流れ、服の質感がとても美しく、絵全体が柔らかい物語性を帯びていました。雨の表現にも工夫が光り、しっとりした空気が伝わる一枚に。色の扱いが大きく成長した作品です。
まとめのひとこと
今週仕上がった作品はどれも、画材との向き合い方が深まり、観察と工夫の積み重ねが感じられるものばかりでした。完成という一つの区切りは、次の表現への大切なステップでもあります。来週もまた、それぞれのペースでのびやかな制作が続くことを楽しみにしています。
画材ノート(Material Note)
今週のコラムでお話しした「子どもに合った画材」から、特におすすめの画材を2つご紹介します。
どちらも “描けた!” を実感しやすく、自信につながる画材 です。
クレパス(角型)
子どもが直感的に扱いやすい画材としてまずおすすめしたいのが、サクラクレパスの 角型クレパス です。
柔らかく伸びが良いので、年齢の低い子でも、力を入れすぎずに濃く描けます。
- やわらかくてスムーズに描ける
- 色を重ねやすい
- 指でこすってグラデーションも作れる
- 表現の幅が広い
- 子どもが「思いどおりに描けた」を実感しやすい
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サクラクレパス ニュークレパス 角型 25色 NEP25
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マット水彩(学童用不透明水彩)
マット水彩は、「失敗しても塗り直せる」「色がきれいに乗る」という特性から、子どもに最も扱いやすい絵の具です。
学校でも使われますが、実はプロでも愛用するほど優秀です。
- 下の色を隠して塗れるので修正しやすい
- 発色がよく、作品が鮮やかに仕上がる
- 思った色を作りやすく、子どもが達成感を得やすい
- 初めての絵の具として最適
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サクラクレパス 絵の具 マット水彩 ポリチューブ入り 12色シース入り MW12PF
ぺんてる 絵の具セット 12色 白2本つき WFC3-12
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おわりに
クレパスとマット水彩は、「思いどおりに描けない」から「描けた!できた!」へ導く、子どもに最適な画材です。
画材が合うだけで、表現力も自信もぐっと伸びていきます。
あなたのお子さんにぴったりの画材選びの参考になれば嬉しいです。
絵画教室ロクでは、年齢や個性に合わせた画材選びを続けています✨
絵画教室ロクでは、名張市を中心に伊賀市・津市・宇陀市からも通いやすく、初心者から経験者まで目的に合わせて学べる環境を整えています。受験対策として基礎からしっかり学びたい方、大人の習い事として絵を楽しみたい方、子どもの情操教育として豊かな感性を育みたい方、それぞれに寄り添った指導を行っています。来週もまた、生徒のみなさんの表現力や想像力が広がる時間をお届けできればと思います。
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