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いま、ここに。
日々の出来事や季節の風景、絵に関する考えなど、さまざまなことを取り上げる講師コラムです。

講師コラム|サカナパズル商品化への道
― 精度 ±0.1mm と、生みの苦しみ ―
現在、「サカナパズル」の商品化に向けて制作を進めています。
作品ではなく、商品として世に出す。
これは私にとって、人生で初めての挑戦です。
今回の開発で大事にしている柱は、二つ。
- 正確さ(製品としての品質保証)
- できるだけお金をかけないこと
この二つを同時に成立させることが、想像以上に難しいのです。
■ ケース問題 ― 発想を逆にする
まず直面したのは「ケースをどうするか」という問題でした。
- ピースサイズに合わせてケースを自作するか
- ケースを外注するか
自作すれば工程が増えます。
外注すればコストが上がります。
そこで逆の発想をしました。
「ケースに合わせてピースを設計すればいい。」
既製品ケースにぴったり収まるサイズに、
パズル全体を再設計。
発想をひっくり返すことで、
問題は一つ解決しました。
しかし、その代わりに生まれたのが――
±0.1mmの精度でMDFを切り出す必要性です。

■ テーブルソーを自作するという決断
精度を出すにはテーブルソーが必要。
しかし市販品は安くても約3万円。
私は丸ノコを持っています。
ならば――
作ろう。
YouTubeの自作動画を参考にしながら、
さらに簡単に、さらに安くできないかを考え続けました。
100円ショップとホームセンターを何度も行き来し、
合理性を最優先に材料を選定。
丸ノコに穴を開ける方法は取りませんでした。
将来的にも使えるように、
ボルトと蝶ナットで着脱可能な構造に。
脚には野菜収穫用のカゴを使用。
700円前後で、軽くて丈夫。
材料費はトータルで約5,000円。
結果、約25,000円のコスト削減に成功しました。
精度とコスト。
まず一つ目の山は越えました。

■ しかし、本当の壁はここからだった
ピースの切り出しが安定したところで、
次の課題が現れました。
シルクスクリーンです。
1セットだけなら問題ありません。
しかし10セット、20セットと生産するとなると話は別。
今回使用するのはアクリル。
発色も耐久性も優れていますが、
最大の問題は――
乾燥が速い。
版の上で乾き始める前に、
素早く次々と刷らなければなりません。
丁寧さだけでは足りない。
スピードも要求されます。
■ 3×3を一気に刷るという設計
1枚ずつ刷るのは非効率。
そこで考えたのが、
3×3、9枚を一度に刷る方法。
しかしここでも課題が出ます。
- 常に同じ間隔で並べられること
- 毎回同じ位置に配置できること
- 誤差なく再現できること
つまり、
専用トレーが必要になる。
■ トレーは何枚必要か
仮に10セット作るとします。
乾燥時間を考えると、
刷っている間に次を待たせるわけにはいきません。
ということは――
トレーが10枚必要。
しかも、すべてが完全に同じ精度で
3×3に配置できる構造でなければなりません。
わずかなズレも許されない。
ここでもまた、
- 精度
- 効率
- 再現性
- コスト
この四つが同時に問われます。
■ 楽しいだけではない
昔から私は、
「これ、何とか作れないかな」
と考えることが大好きでした。
材料を探し、方法を考え、試行錯誤する時間は、
没頭できる幸せな時間でした。
しかし今回は少し違います。
正直に言えば、
どこか「苦しい」。
たぶんこれは、
売り物を作る責任があるからです。
失敗はできない。
ばらつきは許されない。
商品化とは、
問題解決の連続。
一つ越えると、また次の課題が現れる。
これが、生みの苦しみなのかもしれません。

■ それでも、必ず形にします
まだ解決すべき問題はいくつもあります。
しかし、必ず商品化します。
精度も、再現性も、コストも、
すべて納得できる形に整えます。
サカナパズルに興味を持ってくださっている方は、
どうかもう少しお待ちください。
完成したとき、
この試行錯誤もすべて必要だったと思えるはずです。
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今週の絵画教室
少しずつ春の気配を感じる一週間。
花粉に季節の移ろいを感じながらも、教室の中では変わらず静かであたたかな時間が流れていました。
派手さよりも確かさを大切に、それぞれが自分の課題と丁寧に向き合った日々です。
子どもクラス
小学生たちは、静物画や人物画、想像画など幅広いテーマに挑戦しました。リンゴやレモン、ステンレスジョッキの静物では、ハイライトや濃淡の調整によって立体感を強化。ダリアの花を持つ女の子の作品では、「白」を重ねて育てることで服に深みを出しました。また、魚とウサギの絵は制作途中で湖と夜空の幻想的な世界へと発展。描きながら発想が広がる柔軟さや、最後までやり切る集中力など、それぞれの個性が確かな形になってきています。
大人クラス(昼)
寺町通の風景、生け花と馬の置物、ステンレスケトルとヒマワリなど、多彩なモチーフに取り組みました。ペン画に透明水彩を重ねる繊細な着彩、金属への映り込みの観察、馬の筋肉の立体表現など、いずれも“よく見る”ことが中心です。派手な変化ではなく、色の重なりや微妙な濃淡の差を丁寧に追う姿勢が印象的でした。質感や空間の奥行きが、確実に一段深まっています。
中高クラス
グラスの色鉛筆画に挑戦。ハッチングを重ねながら、ガラス特有の透明感と屈折を少しずつ表現しています。細部の多さに苦戦しながらも、層を重ねることで立体感が見え始めました。「絵」から「リアル」へと移行する途中段階。観察の精度と粘り強さが、確実に育っています。
受験対策クラス
立方体と円柱の石膏デッサンに取り組みました。形だけでなく、影法師を“画用紙の質感として描く”意識でハッチングを入れる練習。陰影の調整や練り消しによる明度コントロールも行い、完成度の高い一枚が仕上がりました。スピードと精度の両立が少しずつ可能になり、受験に向けた土台が確実に固まっています。
体験レッスン
ご紹介で大人の方が参加されました。アクリルで雪山を描いた後、静物画に入る前の「形を取る練習」を体験。初めての工程に戸惑いながらも、理解しようとする集中力が印象的でした。大胆な構図で刷毛やマスカットを配置し、完成目前まで到達。描くことの奥深さに触れる時間となりました。
夜クラス(大人)
富士山のマット水彩、ランプとジンジャーエールのペットボトルのアクリル画、毛糸玉やテーブルクロスの質感表現など、それぞれがじっくりと制作を進めました。独自の順序で描き進めるスタイルや、チェック柄の濃淡調整など、個々の工夫が光ります。静かな時間の中で、観察と構造理解が確実に積み重なりました。
今週のハイライト
- 「白を育てる」透明水彩の重ね塗りによる深みの表現
- 金属やガラスへの映り込みを構造として捉える姿勢
- 背景を描き込むことで生まれた風景画の奥行き
- 受験デッサンでの影法師の質感表現の進歩
- 描きながら世界が変化していく子どもたちの発想力
講師より
今週は、「急がないこと」の大切さをあらためて感じる一週間でした。
派手な完成よりも、観察し、考え、修正する時間こそが力になります。
見る力と、構造で描く力は、静かな積み重ねの中で育っていきます。
来週もまた、それぞれの一歩を大切に進んでいきましょう。
今週の受講生の作品
今週は、「よく見ること」の積み重ねが、そのまま画面の説得力につながっていると感じる一週間でした。
形、光、質感――派手さではなく、観察の深さが静かに表れています。それぞれの一枚に、確かな成長の跡が見えました。
大人の作品では、まず「鉛筆デッサン①」。立方体と円柱の石膏という基本モチーフに、初めてとは思えない落ち着いた取り組みでした。反射光や影の微妙な変化まで丁寧に追い、形の安定感と質感の違いがきちんと描き分けられています。
「七里美浜海岸のこいのぼり」は、こいのぼりをあえて小さく配置し、空と海岸の広がりを生かした大胆な構図が印象的です。主役を引き算することで風景全体のスケール感が生まれ、風にたなびく細やかな描写が作品にリアリティを与えています。
「獅子巌」では、背景の雄大な景観と黒いバイクという難しい組み合わせに挑戦。黒一色に見える部分にも細かなハイライトや濃淡を重ねることで、金属の質感や存在感がしっかり表現されていました。
子どもたちの作品も、それぞれに光るものがありました。
「静物画」は、ステンレスジョッキへの映り込みやテーブルの質感を丁寧に観察し、細部まで粘り強く描いています。見る力がそのまま画面のリアルさにつながった一枚です。
「ダリア」は、白い服にさまざまな色をわずかに混ぜながら重ね、深みと透明感を生み出しました。白と黒のコントラストも美しく、髪の動きや瞳の輝きなど、画面のあちこちに見どころがあります。
「nene」は、真っ黒な犬をオイルパステルで描いた意欲作。エンボスペンで起こした毛並みやフローリングの表現が効果的で、一枚一枚の板の違いまで丁寧に描かれています。重厚感のある仕上がりに、集中力の高さが感じられました。
「鉛筆デッサン①」(高校生)は、受験対策としての第一歩。形の取り方や時間配分など課題はありつつも、立方体と円柱の関係性をよく捉え、落ち着いて描き上げました。最初の一枚として、とても良いスタートです。
一枚一枚に、その人だけの“今”が表れています。
比べるのではなく、昨日の自分より一歩前へ。
これからも、見ることを大切にしながら、それぞれの表現をじっくり育てていきましょう。
画材ノート(Material Note)
🎨 画材紹介|セヌリエ オイルパステル 24色セット
世界的な老舗画材ブランド Sennelier(セヌリエ) のオイルパステルは、
“とろけるような描き心地”と評されるほど非常に柔らかく、濃厚で深みのある発色が特長です。
印象派の時代から続く伝統を持ち、多くのアーティストに愛用されてきた信頼のブランド。
重ね塗りやブレンディングがしやすく、マチエール(厚塗り表現)も自在に楽しめます。
特にこの24色セットは、
・基本色がバランスよく揃っている
・混色による色づくりがしやすい
・本格制作にも十分対応できる品質
という点で、**「趣味から一歩先へ進みたい方」や「作品として残したい方」**におすすめです。
絵画教室ロクでも、より深い表現を目指す方に自信を持ってご紹介できる画材です。
📖 あわせて読みたい
「どのオイルパステルを選べばいいか迷っている」
そんな方は、ぜひ上記の記事も参考にしてみてください。
画材選びは、表現の第一歩。
自分に合った一本が見つかると、描く時間がぐっと豊かになります。
絵画教室ロクでは、名張市を中心に伊賀市・津市・宇陀市からも通いやすく、初心者から経験者まで目的に合わせて学べる環境を整えています。受験対策として基礎からしっかり学びたい方、大人の習い事として絵を楽しみたい方、子どもの情操教育として豊かな感性を育みたい方、それぞれに寄り添った指導を行っています。来週もまた、生徒のみなさんの表現力や想像力が広がる時間をお届けできればと思います。
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