絵画教室ロク2周年と初心者向けデッサン本紹介|名張市の絵画教室で子どもから大人まで水彩・アクリル・デッサン・受験対策|絵画教室ロク通信|絵画日和 vol.045(9/30〜10/11)

絵画教室ロク教室通信「絵画日和」045|アイキャッチ画像 今週の絵画教室(Weekly Report)
今週の絵画教室(Weekly Report)

いま、ここに。

日々の出来事や季節の風景、絵に関する考えなど、さまざまなことを取り上げる講師コラムです。

絵画教室ロク|制作の様子の画像

絵画教室ロクは、2026年10月9日で2周年を迎えました。

この1年間を振り返ると、

10月 教室通信「絵画日和」開始
   「上野天神祭」取材
   「名張秋祭り」取材
   赤米収穫
11月 干し柿づくり
   「曽爾高原の水販売所」取材
   「積田神社」取材
12月 サカナパズル制作
   「磐座」取材
   赤米脱穀
1月  マイナスイオン発生器「タキイオン」設置
2月  テーブルソー作成
   「関宿」取材
   「八日戎」取材
3月  作業テーブル作成
   干し芋づくり
   「高取城跡」取材
   兜岳を駆け上がる
   作業テーブルのニス塗り
4月  コーヒーマシン「マグニフィカS」設置
5月  教室横で家庭菜園開始
   「京都高瀬川」取材
6月  教室ドアの鍵修理と踏み台の固定
   「滝川のホタル」取材
   赤米田植え
   「ご利用案内」更新
   「チケット制」導入
7月  近所の方から畑を借りる
   手すり設置
   「三重県津市の夜まつり」取材
   「金魚さん」が教室に来る
   梅干しづくり
   「津花火大会」取材
8月  教室に金魚鉢(クリアバケツ)設置
9月  定休日を「月曜日」から「月曜日・火曜日」に変更
   「フェルメール真珠の耳飾りの少女展」取材
   「伊賀焼陶器まつり」取材

「何一つうまくできていない1年であり、2年間である」
というのが、正直な実感です。

ふと、『クライマー パタゴニアの彼方へ』という映画を思い出す。

「何を成したかではない、何を経験したかだ」
(It’s not about what you achieve, it’s about what you experience.)

登山家:デビッド・ラマ
Alpine climber: David Lama

絵画教室ロク|洞窟の中の画像

そもそも、「うまくいく」「うまくいかない」という結果を求めること自体、おかしいと思っています。

ただ、一つひとつを経験している。

体験している、ということであって、

それ以上でも、それ以下でもないのです。

絵画教室ロク|制作の様子の画像②

そんな自分の考えはさておき、
気付けば、受講生は50名を超えていました。

これもひとえに、受講生の皆様に
支えていただいたおかげです。

3年目も、
絵を描く時間を一緒に楽しめたら嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

絵画教室ロク|雪の日の教室の外観画像

絵画教室ロク

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教室の様子(2026年9月30日〜10月11日)

10月に入り、朝夕の空気にすっかり秋の気配が感じられるようになった。
教室では、新しく仲間に加わった受講生を迎えながら、それぞれが自分のペースでじっくりと制作に向き合う時間が流れていた。
完成を迎えた作品、新たに描き始めた作品が入り混じり、試行錯誤の跡がそのまま絵に表れる、実りの多い期間となった。

子ども(幼稚園、小学生)
年長さんは家やトンネル、池など描きたいものを自由に描き、クレパスと鉛筆を使い分けながら色をのせていった。小学生はクジラ、オオカミ、リス、ハロウィン、ダンゴムシ、金魚や蛇、そして果物や瓶を組み合わせた静物画など、モチーフも画材も実にさまざまである。クジラの作品では、尾びれから滴る海水や泡の表現に何度も失敗を重ねながら、納得のいく仕上がりにたどり着いた。オオカミの作品では、指にクレパスをつけて毛の色の変化や背景をやさしく重ねるという手間のかかる工程に粘り強く取り組み、ワイルドな一枚を完成させた。静物画では、瓶のラベルの刻印を口頭の説明だけで輝きのある表現に再現したり、試し塗りをしながら実際の色に近づけたり、チェック柄のテーブルクロスを何度も描き直して位置関係を正確に整えたりと、よく観察する姿勢が目立った。ハロウィンの絵では描き足りないものに自分で気付いて下描きを加え、ダンゴムシの絵でははじき絵の技法に挑戦するなど、描きながら画面を見直す力も育っている。アクリルガッシュで一度に4作品を仕上げた受講生もおり、その発想力と制作スピードには毎回驚かされる。また、今回から受講を始めた小学生2名も、重なりや影といった見るポイントをすぐに理解し、初回とは思えない丁寧な描写を見せてくれた。

中学生
鉛筆デッサン「ステンレスケトルとリンゴ」では、まずリンゴの大きさを修正し、そのうえで質感表現と影法師を同時に描き進めることで、モチーフの存在感がぐっと増してきた。ポスターカラーの「クリスマスツリー」では、ツリーと人物の配置を色々と考えながら下描きを進め、雪だるまも描き加えて着彩へと移った。アクリル絵の具の「女の子」では、水で溶いて薄く重ねる水彩風の描き方に挑戦し、柔らかな表現が生まれ始めている。マット水彩の人物画も下描きを完成させ、背景から丁寧に塗り進めている。画材ごとの特性を試しながら、表現の幅を少しずつ広げている様子がうかがえる。

高校生
アクリルガッシュの「アイスホッケー」では、前回大まかに塗った背景や人物に、今回はそれぞれ細かな質感の描写を加えていった。画面全体に一気にリアリティが増してきている。鉛筆デッサンでは、ペットボトルコーラとグラスを組み合わせた作品で、ボトルに刻印された凹凸を細かく観察しながらコーラの質感表現に取り組んだ。大きな流れをつかんでから細部へ進む制作の段取りと、モチーフをじっくり見つめる観察力が、どちらの作品からも伝わってくる。

大人
透明水彩の「山と湖」では、画用紙を先に濡らして空と山の映り込みを滲ませ、雪山の白と鮮やかな青い湖が美しく描かれている。クレパスでは、ヒマワリの練習を通して様々な技法を体験したり、マスキングテープとデザインカッターで背景とモチーフを塗り分けたり、ガラスの扉越しに透ける背景を白を生かして表現したりと、画材の可能性を探る取り組みが続いた。鉛筆デッサンでは、ミロのヴィーナスや車の模型の陰影を練り消しとハッチングで黙々と深め、ステンレスケトルとグラスの作品ではグラスの透明感を試行錯誤しながら描き込んでいる。ウイスキーボトルと缶コーラの新作では、縦構図で画面いっぱいにモチーフを捉えた下描きが始まった。透明水彩の花の作品は柔らかいタッチと輪郭のはっきりした2枚を同時に仕上げ、続いてフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」と花を組み合わせた意欲的な新作へと進んでいる。スマホの写真をもとに森の下描きを一日で仕上げた方もおり、それぞれが自分の描きたいものに向かって着実に歩みを進めている。

受験対策クラス
立方体・円柱・直方体の形を取る練習を重ねている。苦手意識もあり、4辺にかかるパースに苦労する場面も多いが、回数を重ねるごとに形が正確になってきており、着実な上達が感じられる。基礎の積み重ねが、少しずつ確かな力になり始めている。

体験レッスン
今回の期間中、体験レッスンの受講はなかった。一方で、新たに2名の小学生が正式に受講をスタートし、教室に新しい仲間が加わった。ここから始まる一枚一枚の成長が楽しみである。

今週のハイライト
・小学生の「オオカミ」が完成。指で重ねたクレパスの質感が、ワイルドな魅力を引き出した
・アクリルガッシュで4作品を一気に完成させた小学生の、圧巻の発想力と制作スピード
・新たに小学生2名が受講スタート。初回から丁寧な観察と描写を見せてくれた
・大人クラスで、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」と花を組み合わせた新作が始動
・受験対策クラスで、形取り練習の成果が少しずつ形に表れ始めた

講師より
この期間は、思うように描けない場面と向き合いながら、それでも自分で答えを見つけていく姿がたくさん見られた。失敗を何度も繰り返したり、描きながら画面を見直して描き足したりする時間こそが、絵を描くことの面白さそのものだと感じている。新しい仲間も加わり、教室の時間がまた少し賑やかになった。秋の深まりとともに、それぞれの作品がどのように育っていくのか、これからも一緒に楽しんでいきたい。

今週の受講生の作品

講師のひとこと

今週は、小学生から大人まで、14点の作品が並びました。
海や花、動物、季節、そして心の中に広がる不思議な世界まで、テーマも画材もさまざまです。
一枚一枚から、それぞれの「描きたい」という気持ちがまっすぐに伝わってくる一週間でした。

作品No.0548『くじら』は、海を泳ぐクジラをモチーフにマット水彩で描いた作品です。
うねる波の表現や、尾から滴り落ちる水の様子など、よく観察しながら丁寧に描き込まれています。
クジラの大きさと海の広がりが感じられる、ステキな作品に仕上がりました。

作品No.0549『オオカミ』は、オオカミをモチーフにクレパスで描いた作品です。
体毛をエンボスペンで表現したり、指にクレパスを付けてやさしくなじませたりと、新しい描き方にチャレンジしています。
ところどころ荒々しくなったタッチも、かえってオオカミらしい野性味を引き出していて、力強い表現になっています。

作品No.0550『三色の花』は、明るい色の花をモチーフにアクリルガッシュで描いた作品です。
画面いっぱいに花が広がり、見ているだけで楽しい気持ちになります。
太陽や光、空気の表現など、画面のあちこちに込められたものを読み解いていくのも楽しい一枚です。

作品No.0551『土の中』は、芋ほりの様子をモチーフにアクリルガッシュで描いた作品です。
土の中のサツマイモと、地面の上に広がる葉の両方が一枚の中に描かれています。
地上と地下を同時に見せる画面構成に工夫が感じられ、芋ほりのワクワク感が伝わってきます。

作品No.0552『虹色』は、縦横無尽に引いた線によってできたブロックをモチーフにアクリルガッシュで描いた作品です。
区切られたひとつひとつに様々な色が塗られ、まるでステンドグラスのようにも見えます。
ところどころに滲みによる曖昧な描写も入り、何とも深みのある作品になっています。

作品No.0553『季節』は、四つの季節をモチーフにアクリルガッシュで描いた作品です。
画面を縦に4分割し、それぞれの季節をシンボル的に表現しています。
ピクトグラムと絵の間ぐらいの、シンプルで印象的な表現がとても興味深い一枚です。

作品No.0554『バラ』は、バラをモチーフに透明水彩で描いた作品です。
花びらは絵の具の濃淡によって表現され、重なり合う柔らかさがよく伝わってきます。
淡く、優しげな雰囲気に包まれた作品に仕上がりました。

作品No.0555『無題』は、トラをモチーフにマット水彩で描いた創作画です。
画面全体が迷路のように細かく描き込まれ、トラ以外にもさまざまなものが隠れています。
見るたびに新しい発見がある、新たな表現にチャレンジした意欲的な作品です。

作品No.0556『千里浜』は、海と砂浜を背景に白い車と女性をモチーフにマット水彩で描いた作品です。
車はタイヤの向きまで細かく正確に描写されています。
きらめく波が描かれた海もとてもきれいで、爽やかな風まで感じられる一枚です。

作品No.0557『浦富海岸』は、浦富海岸をモチーフにマット水彩で描いた作品です。
エメラルドグリーンの波が打ち寄せる海の表現がとても魅力的です。
水の透明感と色の美しさに、思わず見入ってしまいます。

作品No.0558『無題』は、渦を巻くように広がる円錐状のかたちをモチーフにマット水彩で描いた作品です。
いくつもの円錐が画面全体に広がり、その一つひとつの中に夜や昼、人々の姿が描かれています。
もう一つの世界をのぞき込んでいるような、不思議な魅力をもった作品です。

作品No.0559『出雲大社』は、出雲大社のしめ縄をモチーフにマット水彩で描いた作品です。
参拝客の姿と並べることで、しめ縄の大きさや迫力がよく表現されています。
その場に立ったときの感動が伝わってくる一枚です。

作品No.0560『静物画』は、果物と瓶をモチーフに透明水彩で描いた作品です。
全体を薄く描きながらも、影などの濃いところはしっかりと濃く塗られています。
そのメリハリによって、モチーフの存在感と透明感の両方が表現されています。

作品No.0561『静物画』は、デミタスカップに入ったレモンをモチーフにアクリルガッシュで描いた作品です。
細かく色に変化を付けながら、丁寧に描き進められています。
レモンの鮮やかな色も、器の透明感も、どちらも美しく魅力的に仕上がりました。

一枚の絵には、描いた人の見たもの、感じたこと、試してみたことがたくさん詰まっています。
新しい画材や描き方にチャレンジした作品も多く、その一歩一歩が確かな成長につながっていると感じます。
これからも、それぞれのペースで、描く時間を楽しんでいってください。
次はどんな作品に出会えるのか、今からとても楽しみです。

画材ノート(Material Note)

デッサンの入門書『比較でわかる初心者デッサンの教科書』をご紹介します。

書籍「比較でわかる初心者デッサンの教科書」表紙画像|絵画教室ロク

「たくさん描いているのに、なかなか上達しない」
そんな悩みの原因は、才能や練習量ではなく、基本のとらえ方を少しだけ勘違いしたまま描き続けていることにあるのかもしれません。

この本の一番の特徴は、タイトルのとおり「比較」で学べることです。
頑張って描いているのにうまくいっていないデッサンと、基本に忠実に描かれたデッサンが並べて紹介されていて、見くらべるうちに「自分もここで同じ勘違いをしていたかも」と自然に気づけるつくりになっています。

内容は、画材の選び方や描く姿勢といった準備から始まり、楕円や円柱などの基本形体、明暗のつけ方、質感の描き分け、複数のモチーフの組み合わせ、構図、そして風景画への応用まで、順番にステップアップしていく構成です。
はじめから読み進めるだけで、デッサンの基礎を一通りたどることができます。

講師として特にうれしいと感じたのは、次のような点です。
・ステッドラーとハイユニの鉛筆の濃さの違いなど、画材の使い方がていねいに説明されていること
・描くときの姿勢や形のとらえ方がくわしく、「なぜ形がずれてしまうのか」に気づくきっかけになること
・デッサンでは遠近(パース)をかけすぎない、という大切なポイントに触れていること

教室でも、形のとらえ方を説明するときや参考例を見せるときに、この本を活用しています。
言葉だけで伝えるよりも、比較の図を一緒に見ながら話すほうがずっと伝わりやすく、「あ、こういうことか」と納得してから描くことで、描く時間そのものが楽しくなっていきます。
もちろん、本に書かれた描き方を「正解」として押しつけることはしません。つまずいたときの道しるべとして、一人ひとりの表現を大切にしながら使っています。

これからデッサンを始めたい方、独学で伸び悩んでいる方、受験に向けて基礎を見直したい方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

うまく描けないのは、センスがないからではありません。
見方を少し知るだけで、デッサンはぐっと楽しくなります。

本の詳しい内容や、本書で紹介されている画材については、こちらのレビュー記事でまとめています。


絵画教室ロクでは、名張市を中心に伊賀市・津市・宇陀市からも通いやすく、初心者から経験者まで目的に合わせて学べる環境を整えています。受験対策として基礎からしっかり学びたい方、大人の習い事として絵を楽しみたい方、子どもの情操教育として豊かな感性を育みたい方、それぞれに寄り添った指導を行っています。来週もまた、生徒のみなさんの表現力や想像力が広がる時間をお届けできればと思います。

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