ROKUジンボトルのデッサン・クレパス画・鉛筆デッサン・受験対策|絵画教室ロク通信|絵画日和 vol.026(4/21〜4/26)

絵画教室ロク教室通信vol.026|アイキャッチ画像 今週の絵画教室(Weekly Report)
今週の絵画教室(Weekly Report)

いま、ここに。

日々の出来事や季節の風景、絵に関する考えなど、さまざまなことを取り上げる講師コラムです。

六角形のボトルと、23時間の物語

「ロクって名前のジンがあったから、買ってきた」

兄がそう言って母経由で届けてくれたのは、サントリーのクラフトジン「ROKU〈六〉」でした。教室の名前と同じ「ロク」というお酒があるなんて、まったく知らなかったので、正直驚きました。

手に取ってみると、まず目を引いたのはそのボトルの形でした。六角形のガラスに、六つの側面それぞれ異なる和素材——桜花、桜葉、煎茶、玉露、山椒、柚子——を表したエンボス刻印が施されています。ボトルネックには凝ったデザインのネックタグ。ジンとしてだけでなく、ひとつの美しい造形物として、そこに佇んでいました。

しばらくそのボトルを眺めていたある日、一人の受講生の方がおっしゃいました。

「これ、デッサンしてみたいんですけど。」

チャレンジャーが現れました。

最初のモチーフはジンボトルとレモン。シンプルながらも、六角形の面の見え方、ガラスの透明感、エンボス刻印の微妙な凹凸……考えはじめると、なかなか手ごわい組み合わせです。

絵画教室ロク|教室内の風景|2025年10月24日

描き進めるうちに、その受講生の方がひとこと。

「どうせなら、ジントニックにしちゃおうかな。」

次の授業日、トニックウォーターを買って持参してくださいました。モチーフにペットボトルが加わり、構図はにわかに賑やかになりました。

頭を悩ませるポイントは、描けば描くほど増えていきます。エンボス刻印はどこまで拾うか。ネックタグのデザインはどの程度描き込むか。六角形のボトルが生み出す、面ごとにわずかに違う光の落ち方。レモンとガラスの質感の差。ペットボトルのラベルのにぶい輝き——。それぞれが、一筋縄ではいかない問いを投げかけてきます。

絵画教室ロク|教室の様子|2025年12月16日

それでも、その方は諦めませんでした。トータル18時間かけて、ついに作品を完成させたのです。

完成した作品は、絵画教室ロクのホームページ・ギャラリーページに掲載しました。

ところが、次に教室へ来られたとき、その方がこんなことをおっしゃいました。

「家でギャラリー見てたら、気になるところが見つかって……もう少し描き直してもいいですか?」

もちろんです。作品は再び机の上へ。修正と加筆を経て、トータル23時間の大作となりました。

絵を描き終えたあと、作品を遠くに置いて見ることは、自分の目を「作者の目」から「鑑賞者の目」に切り替える大切な行為です。でも、それは教室の中だけで起こるとは限りません。今回は、ギャラリーというちょっと特別な場所を通して、その「距離」が生まれました。自分の作品がホームページに並んでいる、という状況が、新鮮な目をつくってくれたのかもしれません。

ジンボトルとトニックウォーター、レモンの鉛筆デッサン|鉛筆|受講生の作品

兄が「ロク」というジンを見つけてきてくれたことから始まったこの一連の出来事。素敵なご縁だなあ、とあらためて思っています。ROKUのボトルは今日も教室の棚に静かに佇んでいます。次のチャレンジャーをひっそり待ちながら。

絵画教室ロク|モチーフ棚に置かれているジンボトルの画像

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今週の絵画教室

春も深まり、柔らかな陽気の中で過ごした一週間でした。幼稚園生から高校生、大人の方まで、それぞれのペースで画材と向き合い、静かに、でも確かに前へ進んだ時間が積み重なりました。モチーフも画材も多彩で、教室のあちこちから真剣なまなざしと小さな発見の声が聞こえてくるような、充実した週でした。


子ども(幼稚園・小学生)

幼稚園生はちぎり絵でキャラクターを制作。足にかかる影まで色紙の色を替えて表現するなど、細部への観察眼が光りました。小学生はオイルパステルの静物画、マット水彩、アクリルガッシュ、創作画など多彩な取り組みが揃いました。ステンレスケトルへの映り込みを丁寧に描いたり、背景をぼかして仕上げたりと、画面全体のバランスを意識した工夫が随所に見られます。また、桜の花やりんごの影法師・ハイライト表現に挑んだ子たちも、少しずつ「立体的に見せる」感覚をつかみはじめています。創作画では下描きなしで直接絵の具を置くという大胆なスタイルにも挑戦し、いつもとは異なる重厚な色使いが新鮮な驚きを生んでいました。


中学生

デッサン、アクリル、人物画、ポスカと、それぞれが異なる課題に向き合った一週間でした。鉛筆デッサンでは前回からの明らかな改善が見られ、形の取り方に着実な成長を感じます。アクリルの創作画では、絵の具を直接紙に置いたり叩きつけたりしながら偶然の効果を活かし、最終的に月をイメージした幻想的な作品へと育てました。ポスカが苦手とするグラデーション表現を、指や綿棒で伸ばすというアイデアを自分で考え出して実践した場面も印象的でした。困ったときに「どうすればできるか」を自分で考える力が、着実に育ってきています。新しく人物画に挑戦した生徒は、難しいポーズにも丁寧に向き合いました。


高校生

ミニペン画と鉛筆デッサンに取り組みました。トッケイヤモリのミニペン画では、下描きの段階では形の難しさに苦戦していたものの、ハッチングを重ねることで一気に立体感が生まれ、キャラクターらしさが出てきました。描き込むことで見えてくる面白さを体感した場面でした。鉛筆デッサンではコーラとグラス、そしてお玉の質感表現に集中。湾曲した面の形に沿ったハッチングで、ステンレスらしい光の回り方を丁寧に表現できていました。


大人

透明水彩、鉛筆デッサン、オイルパステル、マット水彩と、多彩な取り組みが続いています。スニーカーの下描きでは何度も実物を観察してはチェックを繰り返す粘り強さが形の精度につながり、次回いよいよ着彩へ。人物画では陰影工程に入り、ハッチングを基本にしながら様々なタッチを試して自分のスタイルを模索しました。兜飾りのデッサンは柏餅やちまきのミニチュアという複雑なモチーフの形取りへ進み、完成が楽しみな大作になりそうです。オイルパステルの静物画では黒を使わない混色で影を表現し、画面に鮮やかさと深みが生まれました。レモンのデッサンでは食品サンプルと記憶の中の本物との違いに自ら気づくという鋭い観察が生まれ、マット水彩の風景画では一度塗った床柄を丁寧に消して塗り直すという試行錯誤も。水彩ならではの醍醐味を感じる場面でした。


受験対策クラス

4時間の集中レッスンで、リンゴ・お玉・立方体の石膏という3素材のデッサンに取り組みました。「有機物・金属・石膏」というそれぞれ異なる質感を一枚の画面に収めるこの組み合わせは、受験デッサンでも頻出のテーマです。お玉では金属特有の映り込みや光沢感を丁寧に整え、石膏では反射光を「形を意識して練り消しで描く」という感覚をつかむことで立体としての厚みと重さが増しました。リンゴの柔らかな丸み、お玉の硬質な光、石膏のマットな白——三つの異なる存在感が一枚の中でしっかりと共存する作品に仕上がりました。次回はいよいよガラスの質感表現に挑戦します。


体験レッスン

小学生の方がアクリル絵の具と創作画を体験しました。ヘラを使った雪山の表現では、偶然に山頂が荒れたような迫力ある表情が生まれ、本人も驚きと楽しさが入り混じった表情を見せてくれました。続く創作画では色違いのライオンやクリオネなど、自由な発想が次々と飛び出す楽しい時間に。体験を経て本受講が決まり、得意とする色鉛筆を活かした作品づくりがこれからスタートします。どんな世界を描いてくれるか、今からとても楽しみです。


今週のハイライト

  • 食品サンプルのレモンと記憶の中の本物の違いに自ら気づいた、大人受講生の鋭い観察眼
  • ポスカのグラデーション表現を「指や綿棒で伸ばす」というアイデアで自ら乗り越えた中学生
  • ちぎり絵で影まで色紙を替えて表現した、幼稚園生の細やかな観察力
  • 受験対策クラスで3素材の質感を一枚に共存させ、完成度の高いデッサンに仕上げた高校生
  • 体験レッスンから本受講へ。新しい仲間が加わりました 🎨

講師より

今週は、自分で気づいて、自分で考えて、自分で動く場面をたくさん目にした一週間でした。教えられたことをなぞるだけでなく、「なぜそう見えるのか」「どうすれば表現できるか」を自分の頭で考えはじめたとき、絵はぐっと深まります。画材も年齢も経験も違う皆さんが、それぞれのペースで着実に前へ進んでいる姿がとても頼もしく、嬉しい週でした。来週もまた、それぞれの「一歩」を大切に積み重ねていきましょう。

今週の受講生の作品

講師のひとこと

今週は幼児から高校生、大人の方まで、本当に幅広い作品が揃いました。使う画材も透明水彩、オイルパステル、アクリル、色鉛筆、鉛筆デッサンとさまざまで、それぞれの素材の面白さを活かした表現が光る一週間でした。

生け花の透明感 No.0343「静物画」/大人/透明水彩

生け花をモチーフに、透明感を意識して描かれた水彩画です。花びらの繊細な描写はもちろん、器や影に宿る透き通るような表現がとても印象的。透明水彩ならではの「重ねすぎない美しさ」が、この作品にはしっかりと息づいています。

ケトルの中に広がる世界 No.0344「静物画」/小学生/オイルパステル

フルーツとステンレスケトルを描いた静物画。ケトルの丸い表面にフルーツが映り込む様子を丁寧に観察して描いていますが、なんと描いている本人自身も映り込んでいるというこだわりも。遠くのものをぼかし、近くのものをくっきりと描き分けることで、画面に力強い奥行きが生まれました。

色を変えて、自分のものに No.0345「模写」/小学生/オイルパステル

イタリアンブレインロットのキャラクターをオイルパステルで模写した作品。原画の色をそのまま使うのではなく、あえて色を変えて雰囲気を自分なりにアレンジしているところが印象的です。「模写」でありながら、しっかりと自分の表現が宿っています。

荒々しさの中の繊細さ No.0346「模写」/小学生/色紙

同じくイタリアンブレインロットのキャラクターを、今度はちぎり絵で模写した作品。ちぎった紙の輪郭が生む荒々しいテクスチャーの中に、脚にかかる影まで紙の色を変えて表現するという細やかな観察眼が光っています。大胆さと丁寧さが同居した、見ごたえのある一枚です。

画面と対話しながら No.0347「ファリー」/小学生/アクリルガッシュ

下描きなしで画用紙に直接着彩していくスタイルで描いた作品。画面の上で色や形が変化していく様子を見ながら、次の一手を考え、イメージを育てていく制作スタイルがよく表れています。描きながら作品と対話するような、自由な発想が魅力です。

30分に宿る動き No.0348「ハムスター」/小学生/色鉛筆

ハムスターを色鉛筆で描いた作品。30分ほどで仕上げたとは思えないほど、色鉛筆の荒々しいタッチの中にどこか生き生きとした動きが感じられます。じっくり描き込むだけが表現ではない、ということをこの作品が教えてくれます。

対比が生む雰囲気 No.0349「静物画」/小学生/マット水彩

青りんご、レモン、ステンレスケトルを描いた静物画。モチーフをつややかにはっきりと描きながら、テーブルや壁はドライブラシで質感豊かに仕上げています。この描き方の対比が、画面に独特の落ち着いた雰囲気を生み出しています。

偶然と必然の間で No.0350「海の夜」/中学生/アクリル

画用紙に絵の具を置き、手や刷毛でのばしながら自由に形を作っていった作品。偶然生まれる効果を確認しながら画面を育てていく制作スタイルが、中心の球体と周囲に広がる海のような表現に不思議な魅力を与えています。コントロールと偶然のバランスが絶妙な一枚です。

アンバランスの魅力 No.0351「静物画」/中学生/アクリル

マスカット、アジサイ、瓶、目覚まし時計という個性的なモチーフの組み合わせ。淡く溶け込むような植物の表現と、文字盤がくっきりと描き込まれた時計のコントラストが独特の緊張感を生んでいます。このアンバランスさが、この作品の一番の魅力かもしれません。

質感を見つめて No.0352「鉛筆デッサン②」/高校生/鉛筆

お玉、リンゴ、石膏の立方体という異なる質感のモチーフに真摯に向き合ったデッサン。リンゴのみずみずしさ、お玉の湾曲した映り込み、石膏の硬い陰影——それぞれをしっかり描き分けようとする意識が、画面全体に伝わってくる作品です。


今週は「よく見ること」「感じたことを表現すること」を、それぞれのやり方で実践してくれた作品ばかりでした。画材や技法が違っても、モチーフをじっくり観察して、自分なりの表現を探していくプロセスはみんな共通です。その積み重ねが、着実に力になっていきます。来週も、それぞれのペースで楽しんでいきましょう。

画材ノート(Material Note)

米津祐介 著『やさしいクレパス画:身近なものを描いてみよう!』

書籍「やさしいクレパス画」表紙画像

「うまく描かなきゃ」と思うほど、絵って難しくなりますよね。

この本はそんな気持ちをそっとほぐしてくれる一冊です。著者の米津祐介さんが繰り返し伝えているのは、「”上手い”よりも”なんか良い”を目指す」というメッセージ。グラデーション、色の重ね塗り、ひっかき表現など、クレパスならではの5つのテクニックが、かわいいモチーフを通してやさしく解説されています。

子どもから大人まで楽しめる内容で、絵画教室ロクでもクレパス・オイルパステルに初めて挑戦される受講生の方に実際に活用していただいています。「描くって楽しい」と感じるための最初の一歩に、ぜひ手に取ってみてください。



絵画教室ロクでは、名張市を中心に伊賀市・津市・宇陀市からも通いやすく、初心者から経験者まで目的に合わせて学べる環境を整えています。受験対策として基礎からしっかり学びたい方、大人の習い事として絵を楽しみたい方、子どもの情操教育として豊かな感性を育みたい方、それぞれに寄り添った指導を行っています。来週もまた、生徒のみなさんの表現力や想像力が広がる時間をお届けできればと思います。

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