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いま、ここに。
日々の出来事や季節の風景、絵に関する考えなど、さまざまなことを取り上げる講師コラムです。
今この瞬間のホタルの光

ホタルを見るのが好きだ。
もちろん、夜光っているホタルだ。
幼稚園児だった頃、園の活動でホタルを捕ってきた。
虫籠の中のホタル。
光っているところが見たいので、虫籠を持って押入れへ。
ずっと、蛍の光を押入れの中で楽しんでいた。
「なんかアンタはホタルを大事にしてたなー」
と母が昔のことを思い出して話したことがある。
ホタルを大事にしていたのではなく、光に魅入られていたのだ。
ご近所の受講生が「滝川の橋のところでホタル見られますよ」と教えてくれた。
そんな近所で見られるのかと、夜に滝川へカメラを持って自転車で行ってみた。
確かにホタルが飛んでいた。
ただ、周囲が明るく、暗闇で見るホタルと違って何か物足りなさを感じた。
とりあえず撮影を試みる。
夜間撮影に強いビデオカメラで撮影をするが、液晶ディスプレイの光がまぶしく、何が何だか分からない状態に。
とりあえず光を追っかけて撮影を続ける。
ただ、真っ暗な画面上を光が飛び交うだけの動画。

・・・これ、どうするの?
という気持ちになった。
肉眼で見る光は黄緑色の光なのだが、画面上の光は白い光。
撮影する意味があるのか・・・
そんなことを考えていると、手の甲にホタルがとまった。
しかも、携帯用虫よけを装着している方の手の甲にとまった。
ホタルには効果がないのか暫くとまったままだ。
何となく、ホタルのぬくもりを感じた。
もちろん、手の甲のホタルを撮影したがピントが合わずによくわからない映像に。
撮影を止めた。
今この瞬間の光景を味わうことにした。
繁殖相手を探すためであったり、外敵への警告など
コミュニケーションとして光っているらしいが・・・
この空間を演出するために光っているように思えた。
光ってくれているのだと・・・。
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今週の絵画教室
6月の柔らかな光の中、今週も教室にそれぞれのペースで制作が進んでいきました。完成を迎えた作品、初めての画材との出会い、そして初受講の方の生き生きとした表情——さまざまな瞬間が重なった一週間でした。子どもから大人まで、それぞれの表現を丁寧に積み重ねた時間をお届けします。
活動描写
① 子ども(幼稚園・小学生)
今週は幼稚園年長さんの初受講があり、教室に新しい風が吹き込みました。リンゴ・柿・レモンをモチーフにした静物画に取り組み、陰影やハイライトの説明をよく理解して実践。その後は画用紙に自由に桜・川・空を描き上げ、優しい雰囲気の作品を生み出しました。小学生たちの制作も充実しており、クレパス画ではペインティングナイフや竹串で黒猫の毛並みを表現した重厚感ある作品が完成。透明水彩では初挑戦の受講生が薄く塗り重ねる技法に挑み、繊細な透明感のある静物画へと着実に仕上がっています。風鈴づくりでは花火をイメージしたデザインが完成し、アクリルガッシュで3作品を描き上げた受講生のエネルギッシュな表現も印象的でした。
② 中学生
アクリルで鳳凰から月の絵へと変化を重ねた作品、仕上げに色鉛筆の書き込みを加えてUFOの作品を完成させた受講生など、中学生の制作には独創性と物語性が感じられました。人物画では身体の比率を正確に捉えながらひねりや向きへの課題にも向き合い、回を重ねるごとに確かな成長が見えています。また、アジサイの柄を面相筆で丁寧に描き込んだ風鈴が完成し、富士山と五重の塔の下描きでは構図とフォルムが整ってきました。
③ 高校生
今週は該当なし。
④ 大人
透明水彩・アクリル・マット水彩・鉛筆デッサンと、それぞれが異なる画材と向き合った一週間でした。花瓶をモチーフにした水彩では刷毛で紙全体を濡らしてから色をにじませる技法で美しい下地が完成。庭の風景画は描き込むほどに奥行きと密度が増してきています。石膏デッサンに初めて取り組んだ受講生はハッチングの丁寧さと制作スピードの速さが光り、完成間近まで進みました。マット水彩では大胆な筆遣いで海の躍動感を表現し、グラスのデッサンではレモンの映り込みまで観察しながら細部を描き込む観察眼の高さが印象的でした。
⑤ 受験対策クラス
今週は該当なし。
⑥ 体験レッスン
今週は該当なし。
今週のハイライト
- 年長さんの初受講で、陰影・ハイライト・構図を理解した静物画と、自由画の桜・川・空が一日で完成
- 小学生がアクリルガッシュでエネルギッシュな3作品を一度のレッスンで描き上げた
- 中学生の面相筆によるアジサイ風鈴が繊細な描写で完成
- 透明水彩に初めて挑戦した小学生が、薄く塗り重ねる技法で繊細な仕上がりに
- 大人クラスで石膏デッサン初挑戦の受講生がハッチング・練り消し・縁辺処理まで進み完成間近に
講師より
今週は初受講の方が複数いらっしゃり、新しい出会いと発見に満ちた一週間でした。初めてでも臆せずモチーフと向き合う姿、そして一枚の紙に集中していく時間——その積み重ねこそが絵を描く力になっていくのだと、改めて感じています。長く通ってくださっている方々の作品にも、回を重ねるごとに確かな深みが生まれてきています。これからも、それぞれのペースで、それぞれの表現を大切に育てていけたらと思います。
今週の受講生の作品
講師のひとこと
今週は完成作品が多く、バラエティ豊かな表現が並んだ一週間でした。画材も技法もテーマも、それぞれにまったく違う。それなのに、どの作品にも「その人らしさ」がちゃんと宿っているのが、眺めていて嬉しくなります。
「クロネコ」は、真っ黒なぬいぐるみをクレパスで描いた作品です。竹串やペインティングナイフを使って黒の中に変化をつけながら、柔らかな毛の質感と猫の表情を丁寧に引き出してくれました。黒一色に見えて、実はとても豊かな画面になっています。
「海」は油性色鉛筆で描いた海の絵。どんなタッチで描くか模索しながら進めた跡が作品にそのまま残っていて、空の荒々しい表現と砂浜の丁寧な描写の対比がとても面白い。迷いながら描くことも、表現のひとつになっています。
「静物画」(小学生)は、リンゴ・洋ナシ・カットオレンジ・花を透明水彩で描いた作品です。果物それぞれの質感や立体感、机の表情まで丁寧に捉えていて、透明水彩らしい清々しい透明感が画面全体に広がっています。
「いろとれす」「ゆみす」「無題」の3作品は、同じ受講生が一度のレッスンで描き上げた作品群です。下描きなしで画用紙に絵の具を置きながら夢中で描き進めていく姿が印象的でした。三原色の種から広がる根、放射状に咲く花、四隅に灯る赤い花——どの作品もエネルギーに満ちていて、描くことへの純粋な喜びがそのまま形になったような作品です。
「静物画」と「サクラ」は、今週初受講だった年長さんの作品です。初めての静物画で陰影・ハイライト・構図の説明をしっかり理解して実践し、その後は下描きなしで桜・川・空を描き上げました。絵本のような優しい世界が生まれていて、観察力と素直な表現力に心から驚かされました。
「洗脳」は、手でハートを作る男性をテーマに描いたアクリルガッシュの作品です。蛍光がかったピンクのハートと男性の表情の組み合わせが独特の緊張感を生んでいて、タイトルと相まって見る人を引き込む力があります。
「UFO」は次元の狭間に浮かぶUFOと、その周囲に散りばめられた花を描いた透明水彩の作品です。透明水彩の淡さと色鉛筆のしっかりとした線描が絶妙に組み合わさって、不思議でどこか詩的な世界観が生まれています。
「月化粧」は、途中まで金色の鳳凰が描かれていたのに、完成してみると緑の空に浮かぶ月の絵に変わっていました。そのとき感じたことと対話するように描き進めていくスタイルが、この作品にそのまま表れています。決めてから描くのではなく、描きながら作品が生まれていく——そういう制作の在り方が、この作品の魅力そのものだと思います。
「模写」はゴッホのヒマワリを透明水彩で模写した作品です。混色を重ねながら色に丁寧な変化をつけていき、透明水彩ならではの柔らかな光が画面に宿っています。原画とは異なる、透明水彩らしい静かな美しさがあります。
「アジサイ」は淡いにじみ効果を活かした透明水彩の作品で、透明感と鮮やかさが自然に共存しています。水の動きに委ねながら描くあの感覚が、作品にそのまま生きています。
「孫」は桜の木の下に立つお孫さんたちを描いたマット水彩の作品です。輝くように明るい桜と、その下に佇む3人の人物の対比がとても印象的で、遠くから見ると写真のようにも見える独特の描き込みが今回も光っています。
「ツーリング」は3台のバイクが並ぶ何気ない風景を描いた作品です。背景の垣根や木々の質感まで丁寧に捉えられていて、日常の一場面が静かに美しい絵になっています。
今週の作品を並べて見ると、テーマも画材も表現もさまざまで、それがこの教室のおもしろさだと改めて感じます。うまく描こうとするよりも、モチーフをよく見て、感じたことを丁寧に画面に置いていく。その積み重ねが、それぞれの作品の力になっています。来週もまた、自分だけの時間を楽しんでいきましょう。
画材ノート(Material Note)

今週の画材紹介コーナーでご紹介するのは、教室でも実際に活用している技法書『絵画の教科書 アクリル画編』(著:古山浩一)です。アクリル画の技法書は油彩に比べて種類が少ないのですが、この一冊は下地づくりから明暗法、筆とペインティングナイフの使い方、混色まで、必要な知識がしっかりまとまっています。8種類の下地技法や筆のストローク例が写真・図解付きで解説されているので、言葉だけではわかりにくい部分も視覚的に確認しながら学べます。グリザイユ技法など巨匠の表現手法も収録されており、初心者から経験者まで長く使える内容です。教室では受講生への説明にも活用していますが、独学で取り組む方にも十分おすすめできる一冊です。描き続けながら何度も読み返すことで、少しずつ理解が深まっていく、そういう使い方が向いている本だと思います。
絵画教室ロクでは、名張市を中心に伊賀市・津市・宇陀市からも通いやすく、初心者から経験者まで目的に合わせて学べる環境を整えています。受験対策として基礎からしっかり学びたい方、大人の習い事として絵を楽しみたい方、子どもの情操教育として豊かな感性を育みたい方、それぞれに寄り添った指導を行っています。来週もまた、生徒のみなさんの表現力や想像力が広がる時間をお届けできればと思います。
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